クマゼミ

大阪の都心でクマゼミが増加。(@アサヒコム)
http://www.asahi.com/science/update/0724/004.html
大阪市立大学教授の沼田英治さん(動物生理学)と大阪市立自然史博物館学芸員の初宿成彦さん(昆虫分類学)が中心となってクマゼミの羽に印を付けて生態を調査中。


ヒートアイランドや温暖化との関連があるかどうかを調べているそうだ。
大阪より西の地域で一般的だった種が温暖化にともない東へ生息地を拡大しているってことなのかな。


自分自身の記憶を振り替えれば、確かに関西にいた子供の頃はセミといえばアブラゼミで、その後瀬戸内海沿岸のまちに引っ越してからはそれがクマゼミに変わる。たぶん西日本の子供は、マンガやアニメで使われるミンミンゼミの「みーんみーん」という擬音表現された鳴き声にリアリティーを持っていなかったはず。


クマゼミは誰でも捕まえられる簡単なセミで子供の中でのヒエラルキーも低かった。一番難しかったツクツクボウシは、神経質で小さくすばしっこいので捕まえるのも難しく、子供にとってはクマゼミニイニイゼミアブラゼミツクツクボウシという序列があった。ちなみにクワガタでいえばコクワ<ノコ<オオクワ<ヒラタで、さらにオスとメスの序列が加わる。


カブトムシはオスのコクワよりより低い位置で、メスのコクワの上に位置づけられていたようなことを思い出した。その後僕が高校に上がる頃になると周囲の山の開発と平行してカブトムシがほとんどとれなくなり、一番下の弟の世代はカブトを捕りに山に入るような生活を経験していない。


それでも、クマゼミの大音量とともに目を覚ます夏の姿はあいかわらず変わっていなかったことを考えれば、カブトやクワは生息するためにまとまった環境を必要とし、地域にのこる木々を渡り歩いて行けるセミはより適応力がある都市型の昆虫なのかもしれない。


羽に印付きのセミを発見したら、大阪市立自然史博物館の初宿さんへ見つけた場所をファクスしよう(大阪のAJ見てる?)
FAX:06ー6697ー6225



大阪市立大学・都市問題研究
「市民と共にさぐる大阪のセミの謎」
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/biol/aphys/index.html

大阪市立自然史博物館
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/index.html


(最近気が付いたけど、アサヒコムは数日するとリンクが消えてしまう。)