日曜日のつづき

リビング

午前中は、まの設計していた住宅の引渡しに一緒にいってきました。
基本設計までは僕も一緒に考えていたので、そのとき考えていたことがねらい通りになっているか心配でしたが、想像以上の効果になっていて安心すると同時に、それまで曖昧だったことに少し自信が持てたような気がします。


今回の設計ではハウスメーカー的な既製品の使用を希望されていたことや、内外装の選択が出来る範囲が限られていたこともあって、どんなものが入ってきても気持ちよさのこわれないような骨格をどうやってつくるかということがテーマでした。吹き抜けやワンルームといった建築的なアイテムもまた望まれていなかったこともあって、部屋のプロポーションや窓の位置、敷地や周辺環境と室内のリンクなどの設定が必然的に重要になってきました。


そうした部分の操作は一見分かりにくく、何を工夫しているのかを説明しにくい部分なのですが、お施主さんにも出来上がったものを見て分かってもらえたようでした。そして、それらが僕自身にも想像していた以上に効いていて、空間の骨格は内外装の仕上より強いものであることを実感できました。


一方、最後まで予算上消えかけた無垢のナラフローリングが、もう一つの重要な骨格になっていることを確認できたのも今回の収穫だったと思います。この部分は、まが最後までこだわっていたことで、塩ビシートや複合フローリングなどの場合と違い、部屋全体の空気感の穏やかさとすがすがしさをもたらしてくれていました。

お施主さんとその親族の方々が到着する前にそういったところを一通り確認したあと、リビングに大人と子供を含めて10人近くの人間が入ることで、さらに思いがけないボリュームの効果が現れてきたことが

(つづく)